★ 人々は遂に時を越える文明を手にした。 しかし、滅びの時まであと5年。 時空の怒りを表した、強大なエネルギーの塊が襲ってくる。 滅亡したと思われる聖者の末裔は「最後の聖王国」なる非政府組織を立ち上げ、 共に選ばれた民となる仲間を募った。 その仲間は現在だけではなく過去、あらゆる時代から集められようとしていた。 ★ JuN フルネーム:Jules Ulric Nimrod Bethulia 17歳 170p 6/26生まれ O型 元はおよそ8000年前の歴史から消えた聖者。 死の寸前に「最後の聖王国」に保護された戦士の一人。 その祈りに秘められた力は、誰かを守り、癒し、育む力ではなく、 何かを砕き、壊し、崩す力だった。 JuNは事実に愕然としながらも、戦い続ける。 聖王国の目的は文字通り王国の再建である。 時空政府に援助を要請しているが、無視され続けている。 それには様々な恐ろしい理由がある。 過去、聖者たちは弾圧を受けながらも、その逆を繰り返してきた。 ★ 「最後の聖王国」は、崩壊するこの銀河から脱出することにした。 先に向かうは、この銀河の過去。 過去で聖なる戒律の王国を建て、滅亡の歴史を塗り替えるという計画だ。 もっとも、そのようなことが出来たのならば…。 JuNは、その脱出計画に反対した。 剣を目指して旅立つとき、聖者たちは喜んで送ってくれたようだった。 しかし、それは掟を破っての追放を意味していたことを JuNはすでに知っている。 旅立つと同時に、追っ手を差し向けられたことも。 聖なる掟の名のもとで、多くの者が鞭打たれたことも。 聖者は剣を嫌う。JuNは今でも掟の鎖、鎖の鞭を断つ剣を求め続けている。 遂にJuNは聖王国と袂を分かった。 ★ 銀河滅亡まで、1年を切った。 他の銀河を探して、旅立つ者。 死を覚悟し、諦めた者。 歴史を塗り替え、抗う者。 混乱にあてられ、争う者。 原因を突き止め、防ぐ者。 この銀河に残り、守る者。 JuNは、この銀河の、いつか見たことのある高い丘の上に登った。 そして一人、祈り続けた。 JuNは滅亡までの5年の間全てを捧げた破壊の力で、未来を守ろうとした。 滅びの塊は、予測された通りに落ちてきた。 ★ 銀河なんて一つだけじゃないでしょう。 歴史なんて一つだけじゃないでしょう。 未来なんて一つだけじゃないでしょう。 あの銀河は結局なくなったのかな? 歴史はうまく塗りかえられたのかな? 自らを盾にした戦士はどうなったのかな? お話はまだ続くだろうから、知っている人に聞いて。 今日はとてもいい天気。 ここにいるのは一人の剣師。 15歳の誕生日を迎えたばかり。 色々な剣師と出会ったり、 魔物に平和を教えたり、 勇者を目指して旅をしたり。 マーガレットを探しているんだって。 これから先、同じ未来を歩むことがないように。